2014年09月15日

of the children, by the children, for the children...

サッカー
前回の続きです。

この地域には「社会体育」という部活のようなものが存在する。

学校外の活動という位置づけなので、夜遅い活動や休日の活動が多く、

これらは部活動の補完的な役割を担っているという旨でした。

そして、学校外の活動なので、

建前として、これらの活動は「自由参加」であるとも述べました。


では、ここに潜む問題点とは…


まず一つ目は以前も触れた日本における部活動の体質にあります。

一度入ったら辞められない、集団としての結束が重視されるなどです。

このような背景にあって、部活参加者の大部分が自動的に参加する社会体育に、

自分だけ参加しないというのは、とても勇気が必要です。

また、顧問が重複しているので社会体育に「参加する子は一生懸命な子」

「参加しない子は不熱心な子」というレッテルが部活動にまで影響します。

実際、社会体育に参加しないとレギュラーにしないというのが、

顧問にとっても、部員にとっても当然のルールになっている場合も多いようです。

もう一つは、社会体育の活動形態にあります。

活動する時間帯や曜日はもちろんですが、活動場所も学校外のことが多いので、

ほとんどの場合、部活以上に保護者の協力が不可欠となります。

送り迎えやお手伝い、遠征時の運転手、さらには飲み物や、おやつの差し入れなどなど、

なかには、顧問への接待?(食事会のセッティングや贈り物)なんてのもあるそうです。

また、少し意味合いは変わってきますが、レギュラー選びや采配にまで口を出す保護者もいるそうです。


熱心な保護者や時間的、経済的余裕のある保護者はいいですが、

シングルマザーや共働きで時間が取れない保護者もいます。

いい意味で子どもの活動に口を出さない保護者だっているでしょう。

当然、保護者の中にも温度差が生まれます。

これがエスカレートすると、「熱心な保護者の子どもはレギュラーに」

「非協力的な保護者の子どもは迷惑者扱いに」といったことになっていきます。


実際、塾の生徒でも次のようなひどい例がありました。

試合後の保護者主催の打ち上げに、非協力的な家の親子は呼ばれない(連絡が来なかった)。

これを見て見ぬふりをする顧問(教師)が出るほど、保護者の圧力は強いのでしょう。

こんな例もあります。

社会体育にあまり出ないことから、いじめにまで発展して転校まで余儀なくされた。

部活だけ出て、勉強もがんばりたいという「普通の」女の子でした…


いったい何のための部活(社会体育)、だれのための部活(社会体育)なんでしょうか?


(長くなったので、もう一回つづきます。)


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Posted by planus at 21:41│Comments(0)文武両道
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