2016年06月23日

続・部活動と社会体育

続・部活動と社会体育


先日、部活についてブログで取り上げましたが、

偶然にも、その後すぐに文部科学省から、

かなり踏み込んだ通知が出されました。

元ネタのニュース記事はこちら!

教師の側の労働環境を改善する狙いと、

生徒たちの学習、生活、健康への配慮が主な目的のようです。

現場からは賛否両論が出てくると予想しますが、

本気で改革をする気があるなら、

重要なポイントがあります。

それは、制度の抜け穴を許さないことです

部活に制限がかかったからと言って、

「社会体育」「任意のクラブチーム」などの悪用を許せば

今回の通知は逆効果に終わるでしょう。

なぜなら、子どもたちを一番苦しめる「コトバ」は

「自由」参加「自主」練習「任意」団体などだからです。

任意で参加と言いながら、共通の顧問が指導していたり、

部活動と同じメンバーがほとんどを占めているような場合は実質上部活と変わりません。

では、なぜ問題なのか?

「嫌ならやらなければいいじゃん」というセリフが、

時に子供たちにはものすごく大きな強制力を持つことがあります。

例えば、多くの場合、レギュラーを決める際には技術に加えて「やる気」「熱心さ」が問われます。

自由参加の自主練に参加しない生徒は「やる気がない」とみなされます。

また、学校外活動になればなるほど、送り迎えや遠征費など保護者の協力が不可欠になります。

つまり保護者の熱の入れよう子供の部活内でのポジション(地位)を左右してしまいます。

実際、ご両親がいそがしくて社会体育にあまり参加できなかったある生徒は、

それが原因でレギュラーを外されました。

さらには試合後の打ち上げ(親・顧問も参加)の存在をわざと知らされず、

結局は居場所をなくし退部し、そのことが原因でいじめや不登校にまでつながってしまいました。

完全なクラブチームならば、まだわからないでもないのですが、

意外とクラブチームの方が節度を保ち、練習時間や日数を制限している場合が多いです。

文部科学省の通知をきっかけに、もう少し学校教育の延長線上にあるべき部活動の在り方を、

教師、生徒、そして保護者の立場から再考すべき時期が来ているのではないでしょうか。


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