2014年03月18日

「勉強しろ!」と言わなくても済む方法(2)

さて、またまた横道にそれましたが、本題に戻ります。

以前紹介した色々な「やる気スイッチ」のうち、①番についてです。

①番というのは次のようなものでした。

①自己の探求心や知的欲求を満たすため
(自分とは何か、自然界はどうなっているのか、社会がどう回っているかなどをとにかく知りたい)

このタイプのやる気を手に入れた人は、ある意味最強無敵かもしれません。

なぜなら、この学びにはゴールがないからです。
自然界にも社会にも、まだまだ人間の英知の及ばない世界が溢れていますから…


さて、またまた引用から始めたいと思います。

今回は先日お亡くなりになった評論家、森本哲郎さんの「『私』のいる文章」から引用させて頂きます。

~ここから引用~
子供というのは、例外なく好奇心を持っている。人間だけではない。動物でも子供は好奇心のかたまりである。それは本能に近いのかもしれない。動物学者はそれを探索と呼んでいる。~中略~動物学者日高敏隆氏によれば「チンパンジーに探索を禁止すると、退屈のあまり精神的な障害をきたし、病気になったり異常な行動をはじめたりして死んでしまう。」のだそうである。
~ここまで引用~


適切な温度、適切な食事、天敵のいない安全な空間・・・
自然界より恵まれているはずの動物園ですが、
なぜか動物たちはストレスを感じて病気になりやすいそうです。
「与えられた環境、整いすぎた環境、変化のない環境」は生き物にとってこの上ないストレスなんですね。

人間だって動物です。ストレスが現代病と言われるのも、この辺りと無関係ではないのでしょう。


さて、人間の赤ちゃんの様子を思い出してください。
目に入るもの、手に触れるもの、口に入るもの・・・あらゆるものに関心を持ちます。
親の見て欲しくない、触ってほしくない、口に入れて欲しくないなんて、まったくお構いなしです。

何も教えてないはずの赤ちゃんが持っている、これらの行動は好奇心が原動力です。
だとしたら、大人の役割は、この好奇心を枯渇させないこと、できれば伸ばしてあげることにつきます。

子供の成長段階によって、好奇心の対象は乗り物になったり、動物になったり、料理になったりするでしょう。
親としては、英語や算数に興味を持ってほしいかもしれませんが、強要しても子供の好奇心は満たされません

まずは、どんなジャンルであれ、未知のことに興味を持ったことを褒めてあげてください。
物を覚えようとしたり、何かを理解しよう、知ろうとしたことを褒めてあげてください。

ここでも大切なのは、結果ではなく「取り組もうという姿勢」や「楽しんでいる過程」を褒めてあげることです。

この経験の積み重ねが、「新しいことを知るって楽しい!」、「何かを覚えるのって楽しい」という
基礎やる気力を鍛えるのです。

つづく














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